2008/09/15

実りの季節──寺家ふるさと村、こどもの国

2008.9.10-13
【神奈川県】

 寺家(じけ)ふるさと村


 ここは寺家(じけ)町という地区で、横浜市の北端と東京都町田市のちょうど都県境付近にあたり(この辺りは横浜・川崎・町田市の境界が複雑に入り組んでいます)、山を含めた一帯を昔の姿のままで保存している里山公園的な地域になっています。
 ここは横浜? と思われるかも知れませんが、横浜の開発未着手地域にはまだまったりとできる場所が点在しています。
 近ごろでは里山を公園として活用しているところを多く目にしますが、これだけの田んぼを残して稲作を継続させているところは、この近くにはないと思われます。
 公共的な施設ですから人を集めるには必要なのでしょうか、一画には研修施設、陶芸教室やテニスコートまであったりします。
 ここは、谷戸(やと)といわれる小高い丘に挟まれた谷筋のあまり広くない土地に、地形に沿って田んぼが区割りされています。
 それぞれの谷の一番奥にはかんがい用水のため池が作られていています。かんがい用水はそれぞれの谷筋に沿って流れていきますから、とても理にかなった構造になっています。


 先週までのまとわりつくような夏の空気ではなく、カラッとした秋晴れのもとなので、少々汗ばんでも心地よく感じられます。
 そして実りの季節とくれば「おいしいお米が食べられる〜」などなど、表情がゆるんできてしまう時節の到来です。
 旬を楽しむことに異議をとなえるつもりは毛頭ありませんが、季節感をどうしてこう食に結びつけてしまうのでしょう……(確かに京都では、年間を通じて楽しもうとする文化がはぐくまれていました)
 年に一度の楽しみですものね! サンマはもういただきました。


 前回訪問時に、次は田んぼが黄金色に染まるころに来たいと思っていて、この日は収穫期をむかえた区画から刈り取りが始まったようで、タイミングとしては良かったと思います。
 谷戸という地形上、大した傾斜ではなくても斜面に対して小さな段々になった田んぼが続いており、少しずつ収穫期がずれているようなので(意図的にずらしているのかも知れませんが)まだ2週間程度はこんな光景が見られるのではないかと思われます。
 天気のいい日には、散策などにいらしてみてはいかがでしょうか?

 ※東急田園都市線 青葉台駅より 鴨志田団地行きバス 終点より徒歩3分程度。


 こういう写真に文章をつけていると、内容までやわらかくなっていると感じられるところがいいですね。

 などと書いた後ですが、残留農薬やカビの含まれる輸入米を見つけた段階で輸出国に送り返すことは出来ないのだろうか?
 海外に毒入り食料を輸出してオリンピックを開催した国。国民に毒を食わせておいて、これは別の話と総裁選挙で支持を訴える国。
 ギョーザの件も含めて問題が発覚しなければ、誰が私腹を肥やそうが、どこの誰が腹を下そうが「よきにはからえ」では、どちらの国も「非文明国」としか思えないのですが……


 こどもの国


 前述のふるさと村と尾根を挟んだ反対側に広がる、公園施設です。
 ──ここは以前日本軍の弾薬庫だったそうで、園内には閉鎖された壕の跡が多く見られます。園内に2つあるトンネルは弾薬輸送鉄道用だったそうです(現在東急こどもの国線)。

 ここのグラウンドではもうスポーツの秋が開幕しています。少年サッカーの大会が開かれており、上写真の彼らは試合前のウォームアップをしているところです。
 いまどきの応援設備というのでしょうか、木陰に置かれた子どもたちのスポーツバッグの横に、背もたれ付きの折りたたみイス(映画監督のイスと同じ形状)がズラーッと並んで置かれています。
 そのチームは試合中だったようで、周囲には誰もおらず様子はうかがえなかったのですが、あのイスには、誰が座るんだろうか?
 もし子どもたちが座って足のマッサージなどをしてもらうようであれば、そんな光景に出くわさなくて良かった気がします。
 将来を有望視される少年たちなのだろうか?
 わたしは野球少年でしたが、みんな地面に座って休んでいましたもの。

 右上写真は白鳥湖(人工池)のほとりです。
 いまどき柵のない水辺というのは珍しいのですが、親が同伴している前提であれば危機意識を学ばせるためにはいいのでは、とも思えましたが、落ちるこども結構いるんだろうなぁ〜。
 彼女は、もちろん飛び込もうとしているわけではなく「池の水が汚れるのでコイにエサをあげないでください」の注意書きに従い、落ち葉をエサに見立ててコイを呼び寄せています。
 これでいいのだろうか? の思いはありますが、オレたちもガキのころそんな風に身近な生き物たちと接し、学ばせてもらいましたもの。ホント、ゴメンナサイね……

 この日の目的は、鮮やかな緑の中で駆け回る子どもたちを撮ることだったのですが、どうも雲行きが怪しくなってきて、近ごろのトラウマである豪雨は避けたい気持ちから、とっとと帰ってきました。
 多少濡れてもいいか、と思えない夏が来年からも続くやも知れませんが、とりあえずあと一週間で秋分です。
 そんな、場当たり的な意識が一番良くないのかも知れません……

 P.S. ノロノロ台風のおかげで、与那国島とはもう2日間も音信不通(電話もメールも)だそうです。加えてリンクを張っている「ヨナグニウマふれあい広場」のある久部良集落は孤立状態だそうです。無事であってもらいたいと願っています(人も馬も)。

2008/09/09

おしゃれじゃない横浜──鶴見

2008.9.5-6
【神奈川県】

 鶴見線

 横浜市の東端に、あまり明るいイメージを持たれていない鶴見という町があります。
 埋め立て地には工場群が立ち並んでおり、部外者はほとんど立ち入ることもない京浜工業地帯を構成しています。
 そんな工場群に人を送り込む血管のように、それぞれの埋め立て地に向かって伸びているJR鶴見線という路線があります。
 まさしく工場に人を送り込むための通勤用の鉄道ですから、朝・夕の通勤時間以外は1時間に一本程度の運行になります。
 そんな交通インフラ的な性格なので、繁盛している路線のようなサービスは皆無で「電車が走ればいい」という運営方針のようです。
 そのおかげで古い構造物などがそのまま残されていて、絵になる光景に出会うことができます。
 右写真下側に見える、こげ茶色の木の長いすなんてもう東京近郊では目にしなくなりましたよね。


 上写真は国道駅の高架下です。
 まずそのネーミングがスゴイですよね。ご想像の通り、下に国道が通っているとの理由から命名されたそうです。以前は国道1号とされていたそうで(現在は15号に変更)、いまでも愛称である「イチコク」の名を掲げた看板が近くに見られます。
 ちなみに関西には「阪神国道駅」があるそうで、そんなネーミングの安直さは東西を問わないようです。
 こんな絵を何かの映像で目にされたことあるかと思われますが、レトロな雰囲気が人気で数多くの映画等でロケに使われているようです。この日もロケハンと思われる集団がいました。
 かつて駅の高架下には商店が並んでいたようですが、いまでは明かりのついている焼鳥屋さんだけになってしまい、ゴーストタウンのようです。ここは現在無人駅です。



 上写真は鶴見線(支線がいくつもある)のひとつの終点である海芝浦駅で、ご覧のようにホームが海に面しています(車内から撮影)。
 ひとつ手前の「新芝浦」の駅名も含めて、東芝(旧東京芝浦電気)の工場があるので「芝浦」の名前になったそうです(東京の田町付近のような地名ではありません)。まあ「○○前」と企業の名前をつけたバス停などはいくらでもありますしね。
 ここ海芝浦駅の改札の外は東芝工場の門になっていて、関係者以外は外に出ることはできません(現在、門の手前に小さな公園が作られています)。
 ですが、休みの日には従業員の方はいませんから、電車でしか行けない観光スポットのようでもあり(外にも出られないので行って戻るだけですが)、なかなか経験できない感覚として楽しめると思います。
 デートのカップルや、モデルさんを頼んだらしい撮影会(3人くらいのオタク系)など、公園感覚で訪れる人が多いようです。
 電車は1時間に1本程度しかないのでビビッていましたが、折り返しまで20分くらい時間はありましたし鶴見からも15分弱ですから、気軽に行ける異空間という印象でしょうか。
 海とはいえここは東京湾の運河ということをお忘れなく。キレイな海を期待する方などおられないとは思いますが、念のため。


 總持寺(そうじじ)

 曹洞宗のお寺です。禅寺は久しぶりですが、曹洞宗と言えば? はい、道元ですね。永平寺と並ぶ大本山なのだそうです。
 何で門に菊の紋があるのか疑問だったのですが、ここは後醍醐天皇(1339年没)より官寺を賜り曹洞宗大本山と称するようになったそうで、天皇を奉る社があります。
 ですがそのころ後醍醐天皇は、鎌倉幕府の打倒を計画していたと思われ、鎌倉五山とされた臨済宗のお寺に対抗するような政治的意図があったようにも思えます。
 いずれにしても、天皇に認められれば大本山に昇格とは、ここでもいい加減な序列がまかり通っているのかと。
 そりゃここも日本ですから……(總持寺を批判するものではありません)
 ──永平寺も含む禅寺でよく見られる直線上に並ぶ伽藍(三門・法堂・仏殿・方丈)配置でないことからも、成り立ちの経緯の違いが感じられます。

 しかし当時に思いをはせると、京都にいた天皇は話しを聞かされたこの寺のことをどのように思い浮かべたのでしょうか。
 感覚としては、異国のように遠い存在という認識であったと思えますし、情報化社会の現在でも、映像を見たり会話をしたりはできますが、心のありようの差異までは読み取れないのではないか、と思われます。
 関東から見ても、京都とははるかな地であったことを再認識しました。

 現在の建造物は、京都の東・西本願寺にも匹敵するのではと思われる巨大な建物が点在しています。観光バスでお参りに来られる方々がおられるお寺ですから、それなりの規模が求められるのだと思われます(駐車場も広い)。
 しかし、表の顔とも言える三門などが何の迷いもなくコンクリートで作られ、当たり前の表情をして参拝者を迎えています。大切なのは心のありようなのです、とでも語りかけているのでしょうか。
 これは想像なのですが、禅宗という教義の性格上から、お布施をあまり求めたりしないのではないだろうか。また、建造物(入れ物)についてもお金のかかる木造にはこだわらない、という姿勢なのかも知れないとも思われました。
 きっと、そんな姿勢が人の心をつかむのかも知れません。
 ちょうど仏殿からは「個人修行」というのでしょうか、多数の僧侶のかけ声や奇声がバラバラに聞こえ、混沌とした空気が伝わってきます。声のそろった読教も迫力がありますが、周囲の騒音にとらわれずに己の世界に集中する姿には、俗世に生きるわれわれも学ぶべきものがあると感じられます。

 これは有名かと思われますが「裕ちゃんのお墓→」の手製の看板が、石原裕次郎のお墓の場所を案内してくれます。今回は行きませんでしたが、立派なお墓でお花の数がすごかったこと印象に残っています。


 沖縄タウン


 「ソーキそば」「ブルーシール」「残波」「沖縄そば」「サーターあんだぎー」など並んだのぼりを見ると、那覇の国際通りの雰囲気を思い出します。
 この付近には沖縄県出身者の方が多く暮らしているそうで「鶴見沖縄タウン」と呼ばれ、沖縄関連のお店が数多く並んでおり、沖縄関連飲料だけを販売している自動販売機もあったりします。
 ここは、鶴見沖縄県人会館の建物にある「おきなわ物産センター」で、沖縄でしか手に入らない食材なども扱っています。
 この日も蒸し暑かったのですが、沖縄では暑い日でも食べていた「沖縄そば」を食べるぞと、味覚の受け入れ態勢は整っていたのですが、土曜日の中途半端な時間帯だったせいかどの店も準備中で、ありつけませんでした。他でお店を探します…… 

 都市というものは「おしゃれ」なだけでは成り立ちません。神戸には神戸製鋼があるように、都市を支えていく産業がなければ人を集めることも、住みやすさをアピールすることもできないわけで、自治体の将来像を描くことができません。
 大規模な企業誘致などによる経済成長を期待できる時代ではないのに、地方への税源移譲という名目で国は財政難の自治体を見放そうとしているように思えてなりません。
 地の利のある横浜や神戸でもここまでかかってきていることを、再認識するべきと思うのですが……
 はて、わたしたちは多くを望みすぎているのでしょうか? 

2008/09/02

夏を惜しむ雲──瑞穂埠頭、大黒ふ頭

2008.8.30-31
【神奈川県】

 瑞穂埠頭


 埠頭をめぐるつもりだったのですが、米軍施設のある瑞穂埠頭へは橋を渡ることもできませんでした。上写真左下にOff limitの看板があります。門の前までは行けるのでは、と思っていたのですがここで足止めです。
 横浜港内にある米軍施設を見たいというのが今回の動機なのですが、横浜ということでさすがの米軍も配慮しているのでしょうか? 首都圏に点在する米軍施設への生活物資の補給基地だそうで、兵器等は扱っていないようです(でも、ホントかな?)。
 しかし「横浜ノースドック」の名称ですから、それだけでもちょっと身構えてしまう威圧感があります。
 「ヨコハマ、ヨコスカ〜」などと並んで唱われた横須賀は完全に切り離されて、市民への配慮など必要としない「軍港」として扱われているように思える面があります。この件については、原子力空母が寄港してから行こうと思っているので、その時に報告します。
 橋のたもとに上写真の店があります。基地回りにありがちなセンスで、開店当初は米兵を当て込んだものと思われますが、裏側には運河に面したオープンテラスがあり、テレビ等で目にしたことがありそうな絵になる光景で、いまどきは結構人気があるお店かも知れません。
 ──どうも隣にある「Star Dust」の方が有名なようです。

 この後、鶴見駅より大黒ふ頭へのバスに乗ったのですが着いたら土砂降りの雨で、バスも水面を走っているような状況なので、降りずに戻って来ました。そんな方々は他にもいました。
 このバスは巡回路線で終点はないので、降ろされることなく出発地点まで戻って来られます。
 210円で可能な1時間のバス旅行ではありますが、お尻が痛くなります……

 ※「埠頭」と「ふ頭」の使い分けは現地での表示に従ったのですが、いまどきは「ふ頭」の方が多く使用されているようです。


 大黒海づり公園


 しかしこの8月末には雨がよく降りました。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。
 今週もまだぐずつきそうとのことですし、これに秋の長雨が続いてしまうとうんざりしそうです……
 だからこそ久しぶりの晴天がうれしくて、部屋の掃除そっちのけで家を飛び出し、昨日のリベンジに向かいました。
 本日も「上空に寒気が流れ込んでいるため大気の状態が不安定で、局地的に激しい雷雨や突風のおそれがあります(聞き飽きたフレーズ)」とのことなので、ならば「雲を撮るぞ!」と向かいました。
 夏も終わるとなれば惜しむ気持ちも芽ばえてくる、というのでしょうか、表現的に正しいか分かりませんが「気持ちのいい入道雲」をこの夏は見ていないという気もしていたので……
 この夏に公開された映画『きみの友だち』のなかで「もこもこ雲」という「生きる力」の象徴として雲が扱われていました。
 常に移り変わり生まれ変わりながらも「あたり前の存在」としてある雲。近ごろはちょっとうらめしく見ていましたが、今日は空を見上げながら歩いていました。

 右写真の左下にポツッとあるのが羽田に着陸する飛行機なのですが、見えますでしょうか。
 いい絵ではありませんが、雲の大きさとの対比にはなると思われます。
 笹舟のような飛行機ですから、後ろの巨大な雲の中で翻弄(ほんろう)されながらもよくひっくり返らないものだと思ってしまいます。
 このスケールからすると「数百メートルのエアポケット」なんて当たり前と思えてきますが、遭遇はしたくありませんよね……

 「大黒ふ頭で虹を見て♪」と、活動休止で近ごろにぎやかなサザンオールスターズの「LOVE AFFAIR ~秘密のデート」に登場する場所で、ベイブリッジ開通当時は暴走族のたまり場となっていました。
 その規制用と思われるゲートがあちこちに設置されていて、おそらく週末の夜には閉鎖されることと思われます。
 日曜の昼間もメインストリートは路線バス以外の通行規制のために係の方が配置されています。路面はよくありませんが、ズドーンと広い直線道路が延びていますから、確かに走りがいはありそうです。
 広い駐車場もフェンスで囲われ立ち入り禁止になっていて、その方向からの写真が狙えないのは何とかして欲しい気がします。
 現在では、ラジコンカー(暴走族?)のサーキット場のような様相です。


 スカイタワー


 ベイブリッジの底面にある展望施設をスカイラウンジ、そこへの通路をスカイウォーク、通路までを昇降するエレベーターがある建物をスカイタワーと言います(以上、宣伝を終わります)。
 以前、ちょうど巨大客船が橋の下を通過するタイミングに居合わせたのですが、この橋をギリギリで通過していく客船があることに驚いたことがあります。
 それでも、背を低くして(船のバランスや沈み方を調整するために海水などを船底に取り込んで)通過していったのかも知れません。
 きっと3日で飽きると思いますが、豪華船クルーズってのは一度は体験してみたいもののひとつです。
 上写真は夕日の西の方角になるので、条件のいい日にはこの背景に富士山が見えるそうです(一度も拝んだことはありません)。


 巨大クレーンと入道雲の間にグレーゾーンがありますが、おそらく東京湾や対岸の房総半島からの水蒸気などではないかと思われます。
 この高さは、確かに夕日を赤く染めるようなチリやホコリ等、空気中にある物質の影響を受けやすい高度ではあるのですが、不純物が多く含まれているようにも見えてしまいます。
 北京の空気をとやかく言う前に、もう少し東京の空も澄んだものにすべきではないかと常々思います。現在でもキレイになった、と言う人はいるかも知れませんが……
 嵐の後は東京の空もキレイだ、などという気休めはもう終わりにしたほうがいいのではないでしょうか。


 ベイブリッジを支える橋脚の沖側には、離岸に衝突防止用の灯台が設置されています。
 ここへは陸づたいには行けないので、船で渡してもらう必要があります(防波堤の上の豆つぶは釣り人です)。ホント、釣り人の執念には頭が下がると言うか困ります。
 以前海の仕事をしているころ、とても降りられないような崖の下に釣り人を見つけると「どこかに道があるはずだ」と、降りて行かざるを得ない状況に追い込まれ、仕事とはいえ行きたくもない崖を歩かされた記憶があります。
 ──若い時分でも怖いと感じる場所なんですから、いまでは絶対に無理! です。
 確かに道先案内もしてくれたりするのですが、迷惑に感じたことも多々あったこと思い出します。
 一匹でも多く、もしくは狙いの魚が釣れそうな場所で釣りたい気持ちは理解できますが、横浜港で釣った魚をみなさん食すのでしょうか?
 ここだと横浜前? それっておいしいのだろうか?


 この雲の題名を「夏を惜しむ巨神兵」と名付けましたが伝わるでしょうか?
 「夏」ではなくて「夏休み」かも知れませんね……

 ここからベイブリッジ(高速道路)経由で横浜駅まで行く路線バスがあります(210円でベイブリッジを渡れることになります)。
 路線バスのサスペンション(クッション)はとても堅いので、高速道路のギャップで車内への衝撃が大きいことには、ちょっと驚きました。

 昨日の教訓を生かし? 引き時はサァーッと帰ってきて正解です。夜になってまた土砂降りでしたもの。
 季節の変わり目とは言え、豪雨にはお気をつけ下さい。
 時節のあいさつの文面も変わっていくのでしょうか……

2008/08/25

これが未来──みなとみらい

2008.8.22
【神奈川県】

 みなとみらい


 近ごろではトレンドとなりつつある高層マンションが、埋め立てられたさら地に一棟では心細いのか「みんなで建てれば怖くない」のか分かりませんが、時を同じくニョキニョキとここ数年の間に建ち並びました。
 同じ港町の神戸にも人工島に作られたマンション群があります。どちらがいいかは分かりませんが、横浜は地続きの埋め立て地に高い建物が並んでいるので、圧迫感があるように思われます。
 この光景からわたしは、山田洋次監督の映画『息子』(1991年)のなかで、田舎で一人暮らしの父親を心配する息子がようやく購入したマンションで一緒に住もうと持ちかけるも、部屋の窓からは林立する建物のベランダや窓しか見えない、というシーンを想起してしまいました。
 わたしにとって、それは「絶望的な光景」として忘れられないでいます。
 見晴らしがいいのは前に建物のない(将来は分かりません)海側だけで、花火大会も見られないでしょうに、と思うのですが……
 埋め立て地という不安定な場所ゆえ(神戸地震で液状化現象があったのも埋め立て地)、格安ならばある程度理解はできる気がするのですが……
 それが「みなと未来人」の感性だとしたら、わたしは古代人のまま終わりそうです。

 横浜美術館は現在、展示替え等の準備中なのか「常設展だけですがよろしいですか?」と念を押されながらも入ってみると、展示室が2部屋と写真展が1部屋しかありません。500円でも、これじゃちょっとなぁー。
 8階に展望が開けるスペースがあり開館当時は喫茶店だったと思うのですが、閉鎖されてからは立ち入りもできなくなっていました。
 今日は入れるとのことで喜んで上がっていったのですが、付近の不動産屋の展示スペースになっていました。
 以前のように見晴らしは開けていませんし上写真を撮るくらいですから、感激も無くなってしまいました……


 臨港パーク


 まだまだ空き地はありますから、「売却予定」の看板が立っていたり、大きそうな建造物を工事中の区画があったり、アンパンマンミュージアムや、マリノスタウン(グラウンド等のスポーツ施設)等の新しい施設が続々とできています。
 パシフィコ横浜(展示場)の目の前に、周囲から比べると背の低い建物で、ファミリーレストランなどの飲食店が集まった一画があったのですが、全部取り壊されてフェンスで囲われていました。
 その一画は、期限付きで貸し出されていて、周囲の環境が整ってきたところで売りに出されたのでしょうか? 横浜市がそこまでのビジョンを持って運営しているのか、仲介業者が絡んでいるのかは分かりません。
 と言うことは、この地区の低めの建造物である映画館やショッピングセンターも将来、高層の建築物に建て替えられるということなのだろうか?
 自治体のくせにスゴイ商売をしている? とも思ったのですが、税収が増えたおかげで横浜市は47年ぶりに地方交付金を受けない自治体になったということですから、「魅力を高めて、人を呼び寄せ、税収を上げる」という自治体の取り組みとしては、優等生であることは確かと思われます。
 市から出るゴミ自体を減らして(クレイジーケンバンドにも歌を依頼してキャンペーンした)ゴミ焼却場の数を削減したというのも、素晴らしいことだと思います。
 東京よりも暮らしやすい町であることに気がついた人が増えたと言うことかも知れませんし、文化も感じられてわたしも好きなのですが、これが「みなとのみらい」と言われても、素直に納得はできません。
 「みらい」のイメージとは、もっとまばゆいものではないかと思い込んでいるわたしは、あまりにも楽天的と言うか子供じみているのでしょうか……
 ──それでも「外に開けている」イメージがあるからでしょうか、新しい大桟橋だけには夢を感じることができます。
 上写真:臨港パークよりベイブリッジを望む。下写真:ぷかり桟橋付近。



 万葉倶楽部

 天気が下り坂とのことで金曜に来たのですが、本日も結構重たい雲に覆われており、話題も写真も明るいものがありませんでした。
 まあ、そんな日は風呂にでも入ってのんびりしようと入浴施設へ。涼しい陽気だったのでちょういい具合でした。
 ここは、熱海と湯河原の温泉からお湯を運んでくるそうで、屋上(右写真)には360度の景色を眺めながら足湯につかれる施設があります。関西と違って、ここは回りません。料金はちょっと高めですが、仕方ないところか……
 ビルの7階に露天風呂があるのですが、開店当時(3年前)その露天風呂のガラス柵の前で従業員の方が立ったりしゃがんだりと港の方を見ながら「あっ、やっぱり見えるわ」と……
 建物の海側には公園があって、そこからこの露天風呂の「迷惑な姿」が見えるとの苦情が寄せられたそうです。
 その時は「柵に近づかないでください」の張り紙をしていましたが、いまでは半透明のフィルムが貼ってありました(完全に不透明にすると景色が見えなくなってしまう)。
 苦情がいくらあっても見晴らしがいいので、自身のある方(?)や露出狂(?)は、そこから下をのぞき込みたくなるようです。
 「女湯はどうなんだろうなぁ?」との声の心情も分かりますが、下から見上げようという勇気はありません。男女それぞれに、迷惑なものは迷惑ですよね!?
 でも、女湯の方がベイブリッジ方面などの景色はいいはずです。行かれた方は、女湯からの景色についてお聞かせください。

2008/08/19

埋もれゆく尖塔──関内、馬車道

2008.8.15
【神奈川県】

 神奈川県庁:キング、横浜税関:クイーン、開港記念会館:ジャック

 横浜中心部の建物には、塔のようにとんがった建造物が多く、印象としては「チェスの駒」が散在しているように思えるのですが……
 横浜三塔と呼ばれる「キング:神奈川県庁(右写真左下の赤レンガの建物)」「クイーン:横浜税関(右写真右側の建物)」「ジャック:横浜市開港記念会館(右下写真の時計台)」のネーミングはトランプからきているそうです(チェスにジャックの駒はないそうです)。
 もとはと言えば、海から入ってくる船の目印的な役割のために、遠くからでも目立つような建物を作ったものと思われます。
 説明には、右のクイーンは税関なので国の建造物になり、左のキングである神奈川の県庁よりも低い建造物では威信が保てない、などの理由からこのような構図になったとありました。

 昔の航海では、陸地の特徴的な山や大きな建造物を目印に「やまたて」という方法で船の位置を把握していたので、この横浜三塔ができた当時これら以外に目印にできる建造物は存在せず「港のランドマーク」として、愛着を持って呼ばれていたことと思われます。
 上写真は海側から撮ったのでまだマシなのですが、陸側から見ると手前の建物にじゃまされて、すぐ前に来るまで見えなかったりします。
 ──小学生時代の社会見学で初めて県庁(キング)を目にしたのですが、3階あたりにある新館との渡り廊下が下のバス通りをまたいでいたことに驚いたのを、いまでも印象深く覚えています。
 右写真のジャックは海に面しておらず、周りをビルに囲まれていてそれを避けるのはちょっと難しい状況です。

 場所は違いますが、右写真で古い建物と現在の建物を比較すれば一目瞭然で、まるっきり建物の高さのケタに対する思想の違いが分かります。
 確かに以前の建物は、高くて4〜5階の母屋から塔がそびえている程度の高さしかありませんから、いまの時代に周囲は低いビルにしなさいなどという規制は、何も建てるなと言うに等しい状況です。
 この現状が悪いとも言い切れませんし、横浜の地で何が何でも古い建物の景観を守れだなんてちょっとピントが外れているかも知れません。
 背景にマンションが写り込んでしまう京都宇治の平等院とは意味が違うと思うので、どこかで接点を見つけるべきなのでしょうが、なかなか提案も難しいと思われます。
 町なかの観光資源ですから、どうしたら開発と景観保護の両立ができるのか、市民のみなさんのアイディアに期待したいところです。
 それにしても、昔の建造物には味がありますよね。


 馬車道


 上写真は馬車道に復元された水飲み場のモニュメントです。
 馬車道とは言え、牛車も通っていたことをアピールしたいようですが、「牛車道」ではインパクトに欠けると思われます。それも史実として認識しておきましょう。
 右写真は県立歴史博物館の塔の陰ですが、この建物が横浜で最も重厚な歴史的建造物ではないかと思われます。
 前回紹介した元町の厳島神社は、もとはこの近くにあった弁天様を移したものだそうで、博物館脇の弁天通にその名を残しています。
 ここは県立の博物館なので、神奈川県として胸を張れる鎌倉幕府についての展示も多くあり、それらを見ているとまた鎌倉を歩きたい気持ちが高まってきました。夏の人出が少なくなってから行こうかと考えています。


 工作船展示館


 記憶されている方も多いと思われる、2001年12月に東シナ海で起きた海上保安庁の巡視船との銃撃戦で沈没した北朝鮮のものと思われる工作船が、赤レンガパーク隣で展示公開されています。(上写真は工作船に残る弾痕)
 海上保安庁の好感度アップにつながった「海猿」の舞台となった桟橋での公開は、保安庁への人材的求心力には水を差すかも知れませんが、目の前にある現実をより多くの人に見てもらうにはとてもいい立地と思われます(若い人たちも結構見学していました)。
 ──晴海での最初の公開も見に行ったのですが期間が限定されており、もっと多くの人に見てもらうべきと、全国での巡回展示を提案したいと思っていたのですが……
 多くの人に見てもらって事を荒だてようなどとは考えてはいませんが、平和ボケと言われる日本人としては見ておく必要があると思われますし、これを見てから、どうしたらこのような事態を防げるのかを考えるべきではないかと思います。


 赤レンガ倉庫


 訪問前の心境として、舞鶴の赤レンガ倉庫群を見た後ではインパクトが弱まっているのでは? と心配していたのですが、ここの建物の方が大きい印象がある、というものでした。サイズについての詳しい数字は分かりませんが、2棟しかないのに存在感を示す姿には、なるほどと納得いたしました。
 キッチリと修復して、中にも店舗などが入っていて活気があるからかも知れません。
 何年か前にトリエンナーレなる展覧会で来たのですが、展示物よりも倉庫という舞台が一等賞との印象がありました。
 今年が開催年らしく、またそんな視点で観に来ようかと思っています。
 ──それではあまりにも失礼に過ぎるだろうか?


 横浜スタジアム

 テレビはそれほど見ないのですが、近ごろはオリンピック中継ばかりでニュースもまともに見られません。
 応援はしようと思うのですが、見始めるとついつい最後まで見てしまうし熱くなってしまうので(実況の声も騒がしいし)、見終わるとどうも疲れてしまうこのごろです。
 そんな時にとても助かるのがローカルのTVK(テレビ神奈川)のベイスターズ中継です。
 今年は特にだらしなく「プロ失格」やら「やめちまえ!」の罵声を浴びせられながらも、オリンピック中継の裏で淡々と消化試合(?)をこなしています。
 いやぁ、今の時期一番落ち着けるテレビ番組と言えるのではないでしょうか?
 ──ファンの方に怒られても仕方ありませんが、もう少し頑張りましょうよ!(右写真:横浜スタジアム)

2008/08/12

折衷(せっちゅう)で平和貢献を!
   ──山手、元町、中華街

2008.8.9
【神奈川県】

 山手への坂道を登りたくないのでバス路線を調べてみると、付近を通るのは保土ヶ谷〜桜木町の路線だけなので、降り立ったことのない保土ヶ谷駅からのルートを選びました。──いい路線に乗ったと思っています。
 山手という場所は山あり谷ありの凸凹の地域で、坂を上がったと思ったらすぐ下るような坂の町で、とても住みやすい場所とは思えないようなところです。
 そんな狭い尾根の上には大きな道路は作れませんから、バスが通れるの? という道を対向車とゆずり合いながら走っていきます。道が狭いからといってバスなどの交通手段が無くなると、生活に困ってしまうような一帯です。
 車内のお年寄りの話「出るのがおっくうだから、目についた物をついつい買っちゃっていつも荷物になっちゃうんだよ」と、本当に重そうな袋をいくつもぶら下げて降りていきました。
 いくら不便であっても高いところに住みたい気持ちというものは、住んでみなければ分からないものなのかも知れません。


 山手 イタリア山庭園 外交官の家


 しかし現代の「高所好き」の人々は、高層マンションに住むことで山手をも見下ろしています。
 数年前に工事中だった石川町駅前のドでかいマンションが完成しており、本庭園のテラスからの眺めがすっかり台無しになっていました。
 ──ここからの景色好きだったのに…… フェリス女学院あたりの階段からもバッチリ視野に入ってしまいます。
 近ごろはここよりも山下町(中華街から山下公園周辺)付近が高層建築物の建設ラッシュというような状況になっています。
 確かにみなとみらい線の開通により、渋谷や東京メトロへの便が良くなったのですが、横浜散策の目印であったマリンタワーが海側からしか見えなくなってしまいそうな勢いです……


 この家が建てられたころは、ロッキングチェアーに揺られて窓の外を眺めていたのでしょうが、マンションなど眺めてもねぇ……
 と思っていたら、もとは渋谷に建てられていた日本人外交官の家が移築されたそうで、アメリカ人の建築家によるアメリカン・ヴィクトリアンという様式だそうです。
 明治時代この地にはイタリアの領事館がおかれたことから「イタリア山」と呼ばれていたらしく、そこを「イタリア山庭園」として整備した後に、渋谷から日本人が住んでいた「外交官の家」を移築してきた、ということのようです。
 そんな経緯なので、何かしっくりとこない気もしますが、看板にウソは無いようです。
 そう言えば、神戸にも日本庭園内にいろいろな国の洋館が移築されていたところがありましたっけ(相楽園)。
 そんな「折衷好き」を日本人の特質ととらえれば、ある意味「合理的」「友好的」「おおらか」ともとらえることができるので、世界における日本の役割が見えてきたりしませんか?
 そんなことで平和活動ができるか、の声もあるかと思われますが、複数の要素を共に引き立てることにたけた民族性は、他ではあまり見られないように思われすのですが……
 ──それはどこかの国のようなコピー文化ではありません(別にオリンピックを妨害しようとするものではありません)。


 元町 厳島神社

 元町という土地で育った人たち(ハマッ子)は、仕事を楽しんでいそうだなぁ、と感じることがあります。
 広い土地などの無い商売の町ですから、海外からの刺激を受けて、それをどう商売に結びつけようかと工夫をする。
 それをハイカラな物には目の肥えた近所の人や外国人たちから批評・注文を付けられ、さらに工夫を重ねることで現在の「おしゃれブランド」を作ってきた町ではないか、と思えるからです。
 わたしが好きと思える町としては珍しいおしゃれな町なのですが、横浜発ではあれ「ブランド」には違いなく、そういったお店に集まる人たち(女性)の気取った姿がどうも好きではないので(「ブランド」も「気取り」も文化ではあるとは思うのですが)、ここでも裏道へ入ってしまいました……
 写真の厳島神社はもともと海辺にあった弁天様を移築したそうで、ちょうどフェリス女学院のがけの下あたりになります。
 ちょっと構図は悪いのですが鎮守様周辺の夕方の風景で、お祈りをする方とブランコで遊ぶ少女は無関係と思われます。
 ──商店街の裏にある黒澤明監督ごひいきだったお店の素っ気ないたたずまいが印象に残っています。


 中華街

 人込みが嫌いなクセになぜか中華街はOKで、もし歩きながら食べている饅頭などのソースを付けられたりしても「中華街じゃしょうがないか」と流せるのでは? とすら思えてしまいます。
 活気やバイタリティだろうか? 毎日がお祭りのようだから?(お祭りの人出は好きではない) 食欲か!?(中華好きです)
 歩いているだけでも表情が緩んできてしまう町って、なかなか無いと思います。
 栄枯盛衰はもちろん、入れ替わりはあるにしても、これだけの店と人が集う町が栄え続けていることに、スゴイと思う前に「儲かるんだろうなぁ」と思うヤツは「コナクテイイヨ!」と言われてしまうかも知れません……
 でも、満足したときは「おいしいー!」と、ちゃんとリアクションしますから!


 上写真は関帝廟(かんていびょう 前回の間違え修正済。三国志の関羽をまつる商売の神様)の屋根ですが、下の方に鯛やイカのオブジェを見つけよく見てみると、下から海〜人間〜陸(象や虎)〜天(龍)の生き物が並んでいます。
 これは華僑の人たちの世界観になるのだと思われますが、最初に目にしたとき「どんな魚料理が出てくるのかなぁ?」「食べたいなぁ!」では関羽に怒られてしまいそうです。
 でも、そんな「(食)欲」を否定する町ではないと思えるところが好きなのかも知れません。
 時事的な表現というか「これでいいのだ!」ってホッとする言葉だったんですね……

 何軒もはしごできるとは思えませんが、円卓を回せる程度の人数を集めて「中華街満腹ツアー」に行きませんか?


2008.8.7
対決 巨匠たちの日本美術──東京国立博物館【東京都 上野】

 京都で出会った長谷川等伯の絵を観に行ってまいりました(京都とは違う絵)。
 運慶、光琳、若冲(じゃくちゅう)、芦雪(ろせつ)と、今さらながらマイ・チェックリストに加えることができ、これからもまた広がっていくことを楽しみにしております。

 別の部屋で開催されていた「六波羅蜜寺の仏像」で「平清盛像」と再会しました(空也像はありませんでした)。
 像を所蔵する六波羅蜜寺の悪口を言うものではありませんが、所蔵庫が狭かった印象と、こちらに運び出す際にきちんと手入れされたせいかも知れませんが、清盛像が別物のような光を放っている印象を受けました。
 文化財を所蔵する寺社はどこも、ここのような環境で保存せよとは無理な話に思えますが、でも伝え・守られてきた場所にきちんとした設備を整えて保存することが、最も鑑賞に適した環境になるのではないかと思われます。


 上写真は博物館隣にある「寛永寺」の「虫塚」で、写生のために使用した虫の供養に建てられたそうです。
 上野寛永寺は徳川家の菩提寺で、篤姫の墓もここにあるそうです(非公開)。
 大河ドラマを見るまでは、この前を何度通ろうが立ち寄ろうともしなかったのにね……

2008/08/05

「イ〜ネッ!」って?──本牧

2008.8.2
【神奈川県】

 横浜港シンボルタワー


 横浜港の入り口に立つ大きな灯台(航路標識&展望台)になります。
 昼は建物からの反射する光、夜は街明かりを背にしているので信号設備は目立たせようという工夫は必要と思われれますが、ここやマリンタワー(も航路標識&展望台)よりもベイブリッジの方がはるかに存在感が大きいと思ってしまうのですが、海のルールがありますからね。
 港湾施設というものは国の管理下に置かれていると思っていたら、自治体(横浜市)の管轄施設なんだそうです。同じ目的と思われる灯台ですが、港の内と外(海上保安庁)では管轄が違うようです。
 ──そう言えば、はるか昔に海の仕事をしているころに受験した資格試験にも、沿岸と港湾の2種類ありましたっけ。
 自治体が管理をしていればその運営を外注するのも勝手なようで、この施設の管理運営は商船三井興産(株)が行っているそうです。確かに商船三井くらいであれば、手抜きなどはできないでしょうけれど「ヘェー!!」です(もう古い?)。


 ってことは、国際港(大きな港はみなそうなります)に存在する国の機関とは、税関(検疫を含め)と海上保安庁(海上警察)だけになると思われます。そんな港で地元の船主なんかを取り込んでしまえば、実際はそんなことないのでしょうが、密輸なんて簡単にできそうな気がしてしまいます。何かいい加減じゃない? それでいいのかなぁ? と改めて思ってしまいました。
 ──確かに与那国島にも公民館程度の税関がありましたもの。あんな田舎の島で国の秩序を守る防波堤の役割とは、責任重大だよなぁ……


 本牧神社

 そんな港町という土地柄「あぶない刑事」の刑事たちは忙しい日々を送っていたわけなのでしょう。さすがに現在では撮影に使われたロケ場所の面影は失われたようです。
 いまどき本牧といえば「イ〜ネッ!」のクレイジーケンバンド(本牧出身)になると思うのですが、最近は見かけませんね。
 ですが、歌の内容のような「ちょい悪オヤジ」では済まなさそうな不良オヤジ的なやから(怒られるぅ)が、大きなアメ車のオープンカーで走っているのを見かけます。自動車もオートバイ(ハーレー等)もアメ車好きが集まる場所なのかも知れません。
 本牧は戦後米軍に接収され、住宅地としてフェンスで囲まれていた場所で、1982年の返還により再開発されマイカル本牧や、マンション群、高級住宅地が整備されたそうです。
 ──先週の根岸の高台にはまだ米軍施設が残されています。
 そんな経緯からアメ車関連の流通が盛んでファンが集う場所になったであろうことは、理解できます。
 整備された高級住宅街(とのふれこみ)をアメリカ風というかは分かりませんが、ここに住みたいと思う人がいるということは、わたしにはちょっと理解できません(失礼ながら笑っちゃいました)。
 ──レンガ造りかは不明ですが、サンタが入れそうな煙突付きのカラフルな外壁の家が整然と並び、駐車場は各戸完備でも猫の額のような狭い庭を垣根が囲っています。
 確かにフェンスで囲われているよりは格段にいいと思いますが……

 そんな(日本的)高級住宅街の中央部に本牧神社があり、参道をイメージして作られたと思われる緑地帯がバス通りまで続いています。
 おそらくこの日「お馬流し (おうまながし)」の神事が行われるようで、祭りばやしが響き、はっぴを着た不良オヤジ(のように見える人たち)が息巻いておりました。ここも返還されてから建て直されたものと思われます。
 ──よく見えないかも知れませんが、のぼりの文字の格好良さは以前からの流れを受け継いだものと思われます(右上写真)。
 そんな取り合わせがわたしには奇妙に感じられたのですが、それも和洋折衷を気にしない日本的感覚である、と言えるのかも知れません。

 それにしても開業当時から疑問に思っていた「マイカル本牧」(ショッピングセンター&シネマコンプレックス)ですが、映画館は経営母体が変わり、山側の商業施設はみな巨大な廃墟と化していました。
 返還時期がちょうどそんな頃であったバブルのなれの果てとはいえ、これからどうしたらいいんでしょうね(商業モードは全部みなとみらい地区に奪われてしまったそうです)。地下鉄(みなとみらい線)を伸ばしても新たな発展につながるとも思えないのですが……
 機会があれば紹介したいと思うのですが、横浜市にはこれ以外にも多くの米軍施設があり、返還予定のものもあります。
 まだ、返還後の本牧再開発の成否を語る時期ではないのかも知れませんが、「基地の土地を返せ!」と叫びながら同時にその「虎の子の土地」の有効な利用方法(高級住宅街用に売るばかりでない)を、市民と一緒になって考えていくべきなのではないか、と思ってしまいます。
 是非とも、みんながよろこべる使い道を考えてください。

 右上写真は、新山下付近からのベイブリッジと、改修中のマリンタワー。