2011.1.10
【神奈川県】
より大きな地図で 鶴見川&里山 を表示
東京近郊のこの冬は、「すんげー寒い日」や「雲ひとつない晴天」ばかりなので(雨も降りません)、気候に関する描写を前置きにすると「どの日なのか区別できません!」と言われそうな、カサカサ陽気が続いています(肌がかゆくクリーム等が必需品です)。
そんな折、インフルエンザ注意報が出され、この冬は大人の間で流行しているそうなので、気をつけたいところです。
よこはま動物園 ズーラシア
近ごろ最寄りのJR中山駅を毎週利用するので、この機会にと思っていましたが、ここは横浜駅付近を流れる帷子川(かたびらがわ)の流域になり、主題の鶴見川からは外れていることを、後になって気付きました。
周囲にある公園などとの位置関係を把握する程度に、受け止めて下さい。
特に動物好きではないくせに動物園への訪問回数は、世間の平均に比べるとはるかに多いのではないか、と自覚しています。
NHK「ダーウィンが来た!」の、目にしたことのない生き物の生態に興味をそそられるのは確かですが、なじみのある動物でも間近で観察すると毎回新たな発見があるので、番組とは違った楽しみがあります。
冬に季節には「オリの外の楽しき面々」に元気がないのは、仕方ないところか……
●インドゾウ
少し前までお互いにお尻を向け合い動きがなく、右側の雄が大きく鼻を持ち上げたことに気を取られますが、あれはきっと左側の雌がサインを送っていたんでしょうね、この出会いの場所で待っていたのは雌の方でした。
象の鼻は重要な器官で、昆虫の触角のような働きもあるのでしょう。お互いの体をさぐり、確認し合い納得したのか、鼻の先どうしでキス(?)するような動作にも見えます。
雄は興奮した様子で鼻を上下させながら周囲を回り始め、彼の下半身が「準備OK」のサインを出します。
それを待っていたのか、雌は近づいてきた雄を積極的に鼻で愛撫を始めます。双方とも恍惚とした表情に見えるので「準備OK」の様子に見えますが、彼らの足元には、越えることのできない深〜い「溝」が存在しています……
こういう状況を想定しての設計と思われますが、キスだけでおあずけされては、互いの愛の炎がストレスになりはしないか心配になります。
動物園ですから「明るい家族計画」(近ごろ目にしなくなりました)は、きちっと予算計画に沿って粛々と進められるのでしょう。
人の目を気にせず求め合う彼と彼女ですから、見せまいとするのは動物園側の方針になります。
でも、目の前でゾウが始めてしまうと興奮の余り、予想できないとばっちりが見る側に及ぶ危険性があるのかも知れません……
●スマトラトラ
昨年のクリスマスに始まった「タイガーマスク現象」もひと段落したのでしょうか? でも、言われたようにブームで終わってしまうと、また暗い話題だけになってしまいます。
最初のきっかけとなる動機は、タイガーマスク(伊達直人)が目指すものと同様に純粋と思われますが、その照れ隠しにできる「粋さ」が共感を広めたように受け止められました。
そんな気持ちを持っていても、踏み出せなかった人たちには勇気を与えたと思うし、施設の存在やその状況を知らなかった若い世代にまで共感を広めたのは、最初の勇気とメディア(ネットやTV等の力が大きい気がする)の威力によるかも知れません。
さまざまな寄付や支援がありますが、そこには「政府よ何をしてるんだ!」(国がお金を出すというよりも、庶民が寄付しやすい環境を整備すべき)という抗議の主張が込められているように思えてなりません。
──トラくん、何も構ってあげられずゴメン……
●ホッキョクグマ
動物園の中でも彼は特に「寒い季節大歓迎!」なのでしょうが、おおむね動物たちは冬の方が活発に見えます。
近ごろ日本の夏は暑すぎなので、熱帯地域の動物さえだらけた姿をさらしています。ゆえに「動物園は冬に来るべし」です。
首を盛んに左右に振って、何かをアピールするように見える彼の姿には「怒っているのかなぁ」の声も聞こえますが、誰かが石を投げれば怒るでしょうが、おおむね「欲」のアピールと思われます(食か性か?)。彼はオスのように思いますが、お腹が大きいようにも見えます。
雌雄判定は難しいそうで、オスとされ「ツヨシ」と命名されたものの、実はメスだったこともありました。
北極圏に暮らす動物を温帯に連れてくること自体、動物虐待と思われますが、こんなに活発な動きを目にしたのは初めてなので、そんな彼の様子を伝える使命があると感じさせられます。
通称の「シロクマ」には温厚な響きすらありますが、やはり極地の厳しい環境で生き抜く迫力というのか、子どもばかりか大人も息をのむ「北の猛獣ここにあり」のアピールは、しかと心に刻まれたのではないでしょうか。
冬にこそ、見に来るべき存在です。
●アカカンガルー
コイツら人間の形態模写をしてバカにしてるんじゃないか? という気すらしてきます。
リビングでくつろぐような姿から、ぐうたら家族の姿を想起してしまうのはわれわれの視野の狭さでしょうが、隔絶された大陸で独自の生物進化を遂げたオーストラリアの動物たちには、(仲間同士でボクシングはしても)外敵に対して無防備な印象があるのは当然です。
同じ島国(?)に生きるものとして、有事の対応にも無防備なわれわれの「リビングでの姿」は、彼ら以上に危うい姿なのかも知れません。
お腹の袋に子どもを抱えたお母さんを身近で見ることができました。
お腹の袋は育児嚢(いくじのう)と呼ばれ、産まれた新生仔は産道からここまでを自力で移動します。
われわれの見たいイメージは、袋から子どもが顔を出す絵ですが、脚がはみ出しています。
幼獣(ようじゅうと呼ぶそう)が行儀悪いのは仕方ないとしても、一度外に出てしまうと二度と戻れないそうです。
というのも、幼獣が育児嚢にいる間は次の受精卵があっても子宮内で休眠しますが、育児嚢から幼獣がいなくなると受精卵が目覚めて出産することがあるためだそうです。
ならば子どもは、できるだけ袋に入っていたいと思うでしょうが、お母さんはいつでも子どもを抱えていることになります。
でも、可能な限り続けられることは、ひとつの幸せと言えるのかも知れません……
●アフリカタテガミヤマアラシ
寒がっているヤツもいた、と思ったら夜行性だそうです。でもよく見るとこちらをにらむような目が見えます。
ネズミの仲間とされますが、この針にはハリネズミのように敵から身を守る盾というよりも、積極的に敵を攻撃する武器という性格があります。
敵に出会うと、空洞になっている針をぶつけ合う音で威嚇し、針を逆立てて後ろ向きに突進していきます。
針にはゴム長靴程度は貫通する威力があり、微細な返しがあるので抜けにくくなっているそうです。
なるほど写真の姿勢も、左の頭部は小屋の角を向き、尾は表の方(敵の侵入口)を向いています。
以前、中空で軽量ながら強度があるヤマアラシの針の構造からヒントを得た製品の目にした気がするのですが、見つかりませんでした。
とても合理的な構造であると思います。
姿三四郎の必殺技は? 自信が無く調べて「山嵐」と確認できホッとしましたが、「お呼びでない?」感じですね……
ちなみに彼らヤマアラシには山荒、豪猪の漢字が当てられています。
●オカピ
「なに見てんだテメエ!」というような、怖い表情をしたオカピです。
撮った絵を想像できる状況ではなく、暗くて表情までは分からないがシルエットだけでも撮れれば、というつもりでした。
ズーラシアでは子どもたちの「オカピ〜!」の声が響くほどの人気モノで、おみやげ人気もNo.1の「カワイイ」対象の動物ですから、こんな写真を見せたら「こんなのオカピじゃない!」と怒られそうです……
発見されたのは1900年のアフリカのコンゴ(当時ベルギー領)で、まだ知られる前に「森林ロバ」とされていたオカピの毛皮を、先住民のピグミー族(とても懐かしい響きで、小or中学ころ盛んに話題にした記憶があります)が使っていたそうです。
彼らの呼び名で「森の馬」を意味する「オカピ」と名付けられ、当時はシマウマの仲間とされますが、研究の結果キリン科に分類されます。
脱線しますが、ズーラシアおみやげランキングの6位に「ヤブイヌのぬいぐるみ」が入っていることに驚きました。そのぬいぐるみは「かわいくデフォルメされてないところがカワイイ」んだそうです。
ヤブイヌは、イヌとはいえ足が短くカラーリングもタヌキのような容姿なので、動物園では地味な存在ですが、NHK「ダーウィンが来た!」放送から人気が出たのかも知れません。
近ごろ京都市動物園で人工保育が始まるなど、その筋にはホットな話題の存在です。
●木曽馬
現在、乗馬雑誌をやっているので、馬の写真は見飽きているのですが、寒い日だったこともあり「フサフサの毛が暖かそうなこと」と引かれました。
どうも、サラブレッドのシャープな体形よりも、ガッシリ・ずんぐりの(ぬいぐるみのような)姿に身近さを感じるのかも知れません(人種同様で体形に親近感を覚えるのか?)。
日本在来種は8種とされますが、本州の在来種は木曽馬だけになります──北海道和種(道産子)、野間馬(愛媛県今治市野間)、対州馬(長崎県対馬市)、御崎馬(宮崎県都井岬)、トカラ馬(鹿児島県トカラ列島)、宮古馬(沖縄県宮古諸島)、与那国馬(沖縄県八重山諸島)。
何度か乗せてもらった小型の与那国馬には愛着を感じますが、海外の馬は大きすぎてとりつくしまがない(きっかけが見つからない)印象があります。
記念撮影用にこんなオブジェがあることに驚き、動物園側が子どもたちを珍しさだけでよろこばせていいのか? という気がしますし、せっかく動物園で見た実物が、TVやアニメ同様のバーチャルな価値になってしまいそうで、もったいない「落ち」と思ってしまいます。
親バカか、バカ親か分かりませんが、「そのうち分かるようになる」と一緒にはしゃぐ姿に、そう感じたのかも知れません……
この日は、動物たちの活発な姿を目にできたので、これまでで最も動物たちにカメラを向けて粘れた印象があります。
粘ればそれだけ体温が奪われるわけで、自分がエサを食べに入った暖房の効いたレストランで「こんなに体が冷えてたんだ」と実感するのですから、仕事で撮る人は冬山に登るくらいの装備が必要であろうと、体で実感しました。
帰って湯船につかり生き返っても、「明日の朝、大丈夫だろうか?」との不安感を抱くようになったのは、確実に年のせいですが、それでも散策に向かう日には、そんな不安も忘れているのですから、まだ行けそうです……
そうそう、今回の目標は「カワセミの写真より大きく撮りたい」でした。
4 件のコメント:
MIZU君こんにちは。
埼玉の教員Gです。
投稿ははじめてですが,
たびたび覗いてはニヤリとしています。
きっと名古屋のT君も同じでしょう。
動物園。
そう,
ボクも実は子供が生まれてから
君ほどではないのですが時々行くようになって
面白さを感じるようになりました。
で,
ボクとしては「多摩動物園」がおもしろかった。
上野ほど込んでもいず,
広くてゆったりノンビリ感がよかった。
「昆虫館」のドでかいゴキブリは,
今でも授業の話題に使わせてもらってます。
それと,オリックスの求愛行動が
とても愛らしくて
「デートにぴったりだぞ」と
生徒に勧めています。
今は「森のヒト」オランウータンの
元気な姿も間近に見られるそうで,
また行きたいなぁと思っています。
君は行ったことありやなしや?
行ったことがなければ一度ぜひ。
ではまた。
「G+'」先生ごぶさたですが、お元気そうで何よりです。
教科は変わっても(生物だっけ?)、「人工光合成プロジェクトが実現したらスゴイことなんだぞ!」と暑く(今年の夏も暑いのかしら?)説いていることでしょう。
ご指摘の多摩動物園、上野動物園には足を運んでいますが、少し前から直通運転が無くなってしまった、東武動物公園まで足を延ばすのはちょっと難しいので、高校の遠足レポート(?)でもあれば見せてもらいたいと思います。
そういえば何年か前になりますが、先生の沖縄レポートはまだ提出されてないようですが、先生はそういった生徒にはどのように対応されているんでしょう?
他の先生の目もありますしねぇ〜
変なこと書きましたが、コメントありがとうございました。
やぁ、どうも教員Gです。
「Gさん」と呼ばれるとなんか年寄じみているので『「G+'」先生』の方がいいですが,
「+'」はなんでしょう?
「東武動物公園」。何回か行きましたよ。
ここはでも、遊園地のような動物園のような,正体不明の場所ですね。
小さなこどもには楽しいゲージやイベントがあるところが東武百貨店系らしいところです。
たしかここでアメリカバイソンをみたような記憶があるのですが,
HPからは見つけられませんでした。
バイソンを見たとき,その大きさと迫力に後ずさりし,
映画「Dance With Wolves」に描かれた
アメリカの大草原に横たわる毛皮をはがれた彼らの姿を思い出しました。
あと,
多摩動物園の「ライオンバス」。
乗ったんですよあれ。
喰い殺されずに間近で見るライオンは,
なかなかの迫力です。
どこかのこどもがものすごい勢いで泣き叫んでいたっけ。
>そういえば何年か前になりますが、
>先生の沖縄レポートはまだ提出されてないようですが、
あらぁ~,そうでしたねぇ~
確か伊計島の話を報告する予定でした。
画像と一緒に近いうちに送りますね。
わたしたちの体はまだ記憶しているのです。
「郷」の字の頭に「、」がついてない! と先生にしかられて以来、例えとして郷ひろみに手紙を書く際も、字の頭に「、」を付けようと手が勝手に動いてしまい、「はて、どっちだったっけ?」と惑わされる日々が続いています……
今回の「G」にも「、」をつけねばと探したのですが、パソコンで表現できそうな文字は無いので、「G+'」としましたが、通じないくらい意表をついた変化球だったのだろうか? Tクンの意見を聞きたいところです。
東武系列との記述で思い浮かんだのが、一足先にスカイツリーが完成しているワールドスクエアというのは、動物公園とは違う場所にあるの?
直通運転はなくなっても、地下鉄日比谷線経由で東武の車両が乗り入れているので、広告は目にしますがどうもピンと来なくて。
周囲では、寒さ・乾燥・インフルエンザでバタバタ寝込んでいます、生徒相手では防げない面もありそうですが、くれぐれもお気をつけて。
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