2010/02/22

ちょっと窮屈な──横浜駅周辺

2010.2.14
【神奈川県】

 メディアはすっかり冬季五輪モードなので、扱いが小さくなったプロ野球では、オープン戦が始まっていたんだと、後から気付いたりします。
 常々思うのは、プレシーズンなんですからいくら活躍し注目されようが、本戦には関係ないわけですから、そんなに盛り上げなくてもいいのに、と。
 とは言え、雪や氷の絵ばかりでは、季節感が一向に進みません。
 プロ野球のキャンプやオープン戦の情報には、「季語」に近い季節感があることに気付かされました。


 横浜駅(Map)


 横浜駅の上には「あぶない刑事」の2人が走って来そうな跨線橋が、まだ現役で残されています。
 地下道が整備されたので、取り壊されてもおかしくないのですが、人気があるようで、週末には人影が途切れません。
 古い構造物(昭和初期にはあったそう)なので、架線スレスレに作られていて、電車の屋根に手が届きそうな臨場感が人気のようです。
 アクション映画のように、電車の屋根に飛び乗れそうな距離ですが、ここでのアクションが似合いそうなのは千葉真一では? と思ったりしました。
 ちと古めですが、そんなイメージの構造物です。

 下写真の中央に真っすぐ続く東海道線の2本の線路は、まさしく「本線」という存在感で、右の横須賀線、左の京浜東北・根岸線は格下扱いのようにも見え、なるほどと納得できる構造となっています。


 日本初の鉄道路線である新橋~横浜の横浜駅とは、この辺りではなく現桜木町駅だそうです(今度歩いてみます)。
 明治政府樹立(1868年)から4年後の1872年に開業したのですから(イギリスの技術協力による)、当時の人は驚いたでしょうし、時間感覚がせわしない方向に進み始めたのは、その時だったように思えます。
 開業当初の運賃設定を、上等(現在のグリーン車か?)は同区間の早カゴ料金、下等(普通車)は並カゴの料金と同等にしたそうで、それがサービス差別化の原点というか、他に基準が無いための試行錯誤であった様が、とても伝わって来る気がします。
 それでも庶民には高かったようで、利用者数は伸び悩みます。そこで料金を半額にしたところ、2年目には売り上げの50%弱程度が利益となり「鉄道は儲かる」との認識が広まり、近代国家への車輪が回り始めたようです。
 ──「料金半額」に客は殺到しても、そのまましぼんでしまう現代のデフレ社会とは、社会が秘めたポテンシャルの違いは明らかです。

 右写真は、東横線の廃線部分に残る鉄橋です(横浜〜桜木町を廃止し、みなとみらい線に接続)。
 それに伴いホームも地下化し、渋谷方面の反町(たんまち)への線路跡とトンネルを遊歩道化する工事が行われています。
 この春には完成するようなので、歩いてみたいと思います。
 前後しますが、右の桜木町への高架線路跡にも整備計画があるそうなので、楽しみにしています(あまり景色がいいとは思えませんが)。

 旧国鉄横浜駅は、時代の要請に伴い何度も場所が変更されますが、結局東横線の駅が先に作られていた現在の場所に落ち着いたそうです。
 現在横浜駅には6つの鉄道事業者が乗り入れており、その数は日本一だそうです(JR東日本、東急、京急、相鉄、市営地下鉄、横浜高速鉄道:みなとみらい線)。


 正面が東口の駅ビルで、右の平坦な建造物がホーム方面になりますが、狭い場所を有効活用というか、無理やり機能を詰め込んだ印象すら受けます。
 地下のロータリーはタクシーと一般車。地上の道は箱根駅伝で走る国道1号線。わたしが立つのは2階の歩道橋。その上に高速道路が2段重なっています(こんな場所にジャンクション作らなくてもいいのに)。
 これまで歩いてきた埋め立て地(みなとみらい方面)は、ゆったりと土地を利用していたせいか、駅周辺にはとても窮屈な印象を受けます。
 横浜という土地柄は、周囲から丘陵地帯が迫っていて平坦地は狭いので、土地事情からすれば広い土地が欲しかったはずなのに、埋め立て地は港湾施設や工場用地に回す等、産業主体の運営が続けられてきました(神戸も同様)。
 そんな経緯からも、商業・住宅地域として使えるみなとみらい地区への期待が大きかったことは、とてもよく分かる気がします。

 そして今度は「エキサイトよこはま22」という計画で、駅周辺の整備をするらしく、ホームの上方への立体利用、河川へのシーバスの乗り入れ、水上飛行機の発着駅整備(どこに着陸するの?)等々の、構想があるそうです。
 しっかし、お金のある自治体だよねぇ。
 みなとみらいの土地を完売して住民を集めれば、何でもできるってか?
 まあ、「夢を追ってまい進する町」(わたしの創作)でもいいですが、資源は「人」しかないことを、忘れないで欲しいと思います。


 上写真はそごうの駐車場になります(夜景だったか? こんな構図のプロ写真見覚えあります)。
 百貨店氷河期の近ごろでも週末は大にぎわいで、店舗面積が広い(1985年開業当時は東洋一の売場面積)こともあり、買い物客が押し寄せてきます。
 わたしも買い物に来ますが、やはり「フロアが広い=品ぞろえが豊富そう」とのイメージがあります。
 一方、駅の反対側にある高島屋には「高そう」なイメージがあるので、立ち寄ったことありません(新宿の高島屋には入るのにね)。
 「お金を使いたいおばさまたち」を相手にイメージ作りしたのですから、相手にされないわれわれが近寄らないのは当然(百貨店不況は自業自得)です。
 でも、そごうのような「売場の広さ」には、並の庶民にも「買えるモノがあるかも?」と、思わせる集客力があると思います。

 右写真は港をめぐるシーバスの、横浜駅東口発着場がある横浜ベイクォーター(ショッピングモール)です。
 だだっ広いそごう駐車場だった様子しか知りませんが、以前は三菱系列の倉庫で、現在も系列会社が管理しています。
 海運から始まった三菱グループが、主要な港周辺を押さえていったことは理解できるところです。
 ランドマークタワー周辺は旧横浜駅(現桜木町)や新港ふ頭に近く、ここは現横浜駅に近い土地柄ですから、そんな場所を買い付けた判断には先見性が感じられます。

 ドラマに毒されている感もありますが、近ごろ三菱の名からは、岩崎弥太郎(三菱財閥の創設者→『龍馬伝』の香川照之)を想起してしまい、香川・弥太郎が「見たか龍馬!」と、豪快に笑っている絵を思い浮かべてしまいます(これ、まさしく術中です)。
 岩崎弥太郎という人物に対するイメージは、人それぞれでしょうが、ドラマ作りにおいては実に魅力的な人物造形と、楽しんでいます。


 堅い絵(鉄やコンクリート)や話題ばかりだったので、柔らかいネタ(?)をひとつ。

■今週のGirls' Talk
 横浜駅近くの上島珈琲店、午後4時過ぎ。
 大学生 or 専門学校生らしき3人組の話しは突然、彼氏自慢に移り……
A子「ルックス的にB子は無理だけど」
B子「メガネ系?」
A子「そう。でも、うまいの」
B子「?」
C子 理解している様子。
A子「長いの」
C子 大ウケ。
B子「何それ、気持ちいいの?」
A子「気持ちいいの」
B子、C子 奇声。
A子「B子も試してみたら?」
C子「でも、A子気に入ってるんじゃないの?」
A子「うん。手放せない感じ……」

 年ごろの娘さんを持つオヤジたちが聞いたら、卒倒しそうな内容です。
 「親の顔が見たい」と思っても、知ってる顔が出てきたらどうしよう、と思ったりもするので、もうやめにします……
 でも、Girls' Talkとは、こういう話しのことなんですよね?

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