2008/09/02

夏を惜しむ雲──瑞穂埠頭、大黒ふ頭

2008.8.30-31
【神奈川県】

 瑞穂埠頭


 埠頭をめぐるつもりだったのですが、米軍施設のある瑞穂埠頭へは橋を渡ることもできませんでした。上写真左下にOff limitの看板があります。門の前までは行けるのでは、と思っていたのですがここで足止めです。
 横浜港内にある米軍施設を見たいというのが今回の動機なのですが、横浜ということでさすがの米軍も配慮しているのでしょうか? 首都圏に点在する米軍施設への生活物資の補給基地だそうで、兵器等は扱っていないようです(でも、ホントかな?)。
 しかし「横浜ノースドック」の名称ですから、それだけでもちょっと身構えてしまう威圧感があります。
 「ヨコハマ、ヨコスカ〜」などと並んで唱われた横須賀は完全に切り離されて、市民への配慮など必要としない「軍港」として扱われているように思える面があります。この件については、原子力空母が寄港してから行こうと思っているので、その時に報告します。
 橋のたもとに上写真の店があります。基地回りにありがちなセンスで、開店当初は米兵を当て込んだものと思われますが、裏側には運河に面したオープンテラスがあり、テレビ等で目にしたことがありそうな絵になる光景で、いまどきは結構人気があるお店かも知れません。
 ──どうも隣にある「Star Dust」の方が有名なようです。

 この後、鶴見駅より大黒ふ頭へのバスに乗ったのですが着いたら土砂降りの雨で、バスも水面を走っているような状況なので、降りずに戻って来ました。そんな方々は他にもいました。
 このバスは巡回路線で終点はないので、降ろされることなく出発地点まで戻って来られます。
 210円で可能な1時間のバス旅行ではありますが、お尻が痛くなります……

 ※「埠頭」と「ふ頭」の使い分けは現地での表示に従ったのですが、いまどきは「ふ頭」の方が多く使用されているようです。


 大黒海づり公園


 しかしこの8月末には雨がよく降りました。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。
 今週もまだぐずつきそうとのことですし、これに秋の長雨が続いてしまうとうんざりしそうです……
 だからこそ久しぶりの晴天がうれしくて、部屋の掃除そっちのけで家を飛び出し、昨日のリベンジに向かいました。
 本日も「上空に寒気が流れ込んでいるため大気の状態が不安定で、局地的に激しい雷雨や突風のおそれがあります(聞き飽きたフレーズ)」とのことなので、ならば「雲を撮るぞ!」と向かいました。
 夏も終わるとなれば惜しむ気持ちも芽ばえてくる、というのでしょうか、表現的に正しいか分かりませんが「気持ちのいい入道雲」をこの夏は見ていないという気もしていたので……
 この夏に公開された映画『きみの友だち』のなかで「もこもこ雲」という「生きる力」の象徴として雲が扱われていました。
 常に移り変わり生まれ変わりながらも「あたり前の存在」としてある雲。近ごろはちょっとうらめしく見ていましたが、今日は空を見上げながら歩いていました。

 右写真の左下にポツッとあるのが羽田に着陸する飛行機なのですが、見えますでしょうか。
 いい絵ではありませんが、雲の大きさとの対比にはなると思われます。
 笹舟のような飛行機ですから、後ろの巨大な雲の中で翻弄(ほんろう)されながらもよくひっくり返らないものだと思ってしまいます。
 このスケールからすると「数百メートルのエアポケット」なんて当たり前と思えてきますが、遭遇はしたくありませんよね……

 「大黒ふ頭で虹を見て♪」と、活動休止で近ごろにぎやかなサザンオールスターズの「LOVE AFFAIR ~秘密のデート」に登場する場所で、ベイブリッジ開通当時は暴走族のたまり場となっていました。
 その規制用と思われるゲートがあちこちに設置されていて、おそらく週末の夜には閉鎖されることと思われます。
 日曜の昼間もメインストリートは路線バス以外の通行規制のために係の方が配置されています。路面はよくありませんが、ズドーンと広い直線道路が延びていますから、確かに走りがいはありそうです。
 広い駐車場もフェンスで囲われ立ち入り禁止になっていて、その方向からの写真が狙えないのは何とかして欲しい気がします。
 現在では、ラジコンカー(暴走族?)のサーキット場のような様相です。


 スカイタワー


 ベイブリッジの底面にある展望施設をスカイラウンジ、そこへの通路をスカイウォーク、通路までを昇降するエレベーターがある建物をスカイタワーと言います(以上、宣伝を終わります)。
 以前、ちょうど巨大客船が橋の下を通過するタイミングに居合わせたのですが、この橋をギリギリで通過していく客船があることに驚いたことがあります。
 それでも、背を低くして(船のバランスや沈み方を調整するために海水などを船底に取り込んで)通過していったのかも知れません。
 きっと3日で飽きると思いますが、豪華船クルーズってのは一度は体験してみたいもののひとつです。
 上写真は夕日の西の方角になるので、条件のいい日にはこの背景に富士山が見えるそうです(一度も拝んだことはありません)。


 巨大クレーンと入道雲の間にグレーゾーンがありますが、おそらく東京湾や対岸の房総半島からの水蒸気などではないかと思われます。
 この高さは、確かに夕日を赤く染めるようなチリやホコリ等、空気中にある物質の影響を受けやすい高度ではあるのですが、不純物が多く含まれているようにも見えてしまいます。
 北京の空気をとやかく言う前に、もう少し東京の空も澄んだものにすべきではないかと常々思います。現在でもキレイになった、と言う人はいるかも知れませんが……
 嵐の後は東京の空もキレイだ、などという気休めはもう終わりにしたほうがいいのではないでしょうか。


 ベイブリッジを支える橋脚の沖側には、離岸に衝突防止用の灯台が設置されています。
 ここへは陸づたいには行けないので、船で渡してもらう必要があります(防波堤の上の豆つぶは釣り人です)。ホント、釣り人の執念には頭が下がると言うか困ります。
 以前海の仕事をしているころ、とても降りられないような崖の下に釣り人を見つけると「どこかに道があるはずだ」と、降りて行かざるを得ない状況に追い込まれ、仕事とはいえ行きたくもない崖を歩かされた記憶があります。
 ──若い時分でも怖いと感じる場所なんですから、いまでは絶対に無理! です。
 確かに道先案内もしてくれたりするのですが、迷惑に感じたことも多々あったこと思い出します。
 一匹でも多く、もしくは狙いの魚が釣れそうな場所で釣りたい気持ちは理解できますが、横浜港で釣った魚をみなさん食すのでしょうか?
 ここだと横浜前? それっておいしいのだろうか?


 この雲の題名を「夏を惜しむ巨神兵」と名付けましたが伝わるでしょうか?
 「夏」ではなくて「夏休み」かも知れませんね……

 ここからベイブリッジ(高速道路)経由で横浜駅まで行く路線バスがあります(210円でベイブリッジを渡れることになります)。
 路線バスのサスペンション(クッション)はとても堅いので、高速道路のギャップで車内への衝撃が大きいことには、ちょっと驚きました。

 昨日の教訓を生かし? 引き時はサァーッと帰ってきて正解です。夜になってまた土砂降りでしたもの。
 季節の変わり目とは言え、豪雨にはお気をつけ下さい。
 時節のあいさつの文面も変わっていくのでしょうか……

0 件のコメント: